ごりまる詩集

薄明かりが差し込む薄暗い部屋。畳の上に座り、己の腹を凝視する。冷たくなった刃が、まるで私の心を映し出すかのようだ。 刻々と迫る最期の時。生への執着と、死への恐怖がせめぎ合う。一瞬、故郷の風景が目に浮かぶ。幼少の頃、母親の膝の上で聞い...

夕焼け空は、血の色を帯び、 日は西山に沈み、世は静まりゆく。 影は長くなり、物悲しさを誘う。 凩（こがらし）吹き、木の葉は散りゆく。 虚無の淵に、立つ我が身は、 一抹の寂しさを、心に抱く。 遠雷鳴り響...

テーマ1：動物たちのパーティー パンダがDJ、ゾウがドラム カンガルーはマイク握りしめ キリンは首伸ばして歌い出す サル山は踊り狂うステージ コアラはユーカリの葉をかじりながら 満足気にリズムに乗っている ペン...

「ねぇ、最近さ、世界ってなんかおかしくない？」 ゴミの山、青い空が見えない日々 昔みたいに、みんなで川で泳いだり 虫捕りしたり、そんなの考えられないよね でもさ、きっとどこかで、綺麗な花が咲いてたりするんだ 僕たちの心にも、...

田中の最期 夕焼け空を背に、彼は息を引き取った。 田んぼの緑が目に焼き付いて、 生涯を捧げた大地に抱かれるように。 カラスが鳴き、風がそよぐ。 静寂の中、一人の男の物語が幕を閉じる。 若き日の彼は、太陽の下で汗を流し、 ...

恋は、蕾から花開く一輪の花のよう。最初は、小さな蕾のように、心にひっそりと芽生える。誰かの笑顔、仕草、言葉。些細なことで、心がときめき始める。それは、まだ見ぬ世界への期待と、少しの不安が入り混じった、甘酸っぱい感情だ。 やが...

生命という名の錦の御旗の下、私たちは日々を生きている。まるで、生命が絶対的な価値を持つ唯一無二の存在であるかのように。しかし、この生命至上主義の社会は、本当に生命を尊重していると言えるのだろうか。 動物愛護の観点から、ペット...

生命の輝きを讃え、その尊さを謳う声は、まるで聖歌のように私たちの心に響く。しかし、その美しき旋律の裏側には、どこか不穏な影が潜んでいるような気がしてならない。 生命という名の檻の中に、私たちは閉じ込められているのかもしれない...

一枚の便箋に、私の想いを綴る。インクの香りが、少し懐かしい。 窓の外には、夕焼けが広がり、空は茜色に染まっている。　 「ねえ、あのね…」そう書き出し、何度も消しゴムで字を消した。 なんて言ったらいいんだろう。 私...

紺碧のキャンバスに、生命の旋律が奏でられる。それは、悠久の時を刻み、無数の物語を紡ぎ出す、壮大な交響曲。海のはじまりは、どこにあるのだろう。深海の底、あるいは宇宙の果てか。それとも、生命が誕生する遥か以前、混沌とした始原のスープの中にあっ...