ごりまる詩集

パイナップルマン 緑の冠、王冠のごとく 熱帯の太陽を、その身に宿す パイナップルマン、彼はただ、そこに在る 金色の鎧、甘き香りを纏い ざらついた肌、微かな棘 それは、守り抜くべきものの証 遠い海の潮風、懐かしむように 記憶の塩...

大地を揺らす、胸を叩く GORIMARU、 その名に込めた力強さ 森の王者、 孤独を恐れず 静かに見つめる、明日への道 太陽の下、バナナを喰らい 仲間と笑い、 じゃれあう時間 GORIMARU、 その...

ふえええ、と空に響く声 ふえええ、と心に広がる波紋 わけもなく、ただ、こぼれる涙 胸の奥から湧き上がる、小さな哀しみ ふえええ、と海に向かって叫ぶ ふえええ、と風に運ばれる声 言葉にならない、この感情 どこへ行けばいいのか、わからな...

鉛色の空　　雪の気配 凍てつく大地　　 音を吸い込む 吐息白く　　 寒さ染みる 　　静寂だけが　満ちる 降り積もる　　白の世界 　　 木々の枝　凍てつく 　　 遠き灯火　温かい 雪解けの音　微か 　　 ...

茜色の空　　雲の絨毯 色づく葉　　 風に舞い 虫の声　　夜の調べ 　　 月明かり　照らす 刈り入れの　　終わる頃 　　 土の匂い　深まる 　　 風の冷たさ　感じる 落ち葉の絨毯　敷く 　　 静寂の...

淡き空色　　霞のヴェール 芽吹く若葉　　 光を浴び 風の調べ　　 花の香り 　　鳥の声　響く 雪解け水　　流れ出す 　　 土の匂い　満ちる 　　 陽の暖かさ　包む 桜の花びら　舞う 　　 夢の跡　...

入道雲湧く　　空の涯 麦わら帽子　　 風の遊ぶ 汗の粒　　光る素肌 　　 蝉の声　木霊す 夕立の　　過ぎたあと 　　 虹の橋　架かる 　　 草いきれ　立ち昇る 線香花火　消える 　　 夜の帳　静寂...

夕焼け色の教室の隅 視線が絡まり、すぐに逸らした 心臓の奥で、小さな鐘が鳴った でも、言葉は喉の奥で詰まったまま 帰り道の影、伸びたり縮んだり 隣を歩く君との距離がもどかしい 話したいこと、た...

もしこの世界が、ぜーんぶ作り物で 色も、あったかさも、手をつないだドキドキも 誰かが作った、短いお話みたいなら 君と会えたことも、ウソの始まりなのかな？ 風の音も、誰かの鼻歌みたいで キラキラのお星さまも、光...

春光淡く、睫毛（まつげ）に宿る透明 それは、過ぎし日の結晶、微かなる真珠 雪解の奔流、堰を切る追憶の淵より 萌芽の光、未来への繊細な胎動 夏の潮騒、灼けた砂に散る微熱の滴 陽炎の彼方、蜃気楼に揺蕩う涙痕 深海の記憶、潮騒に溶解する青...