伝えられなかった言葉たち


夕焼け色の教室の隅

視線が絡まり、すぐに逸らした

心臓の奥で、小さな鐘が鳴った

でも、言葉は喉の奥で詰まったまま

帰り道の影、伸びたり縮んだり

隣を歩く君との距離がもどかしい

話したいこと、たくさんあったのに 結局、

「また明日」と手を振るだけ

風に揺れる、桜の蕾のように

膨らむ想いは、開くことなく散った

勇気を出せずに、時間だけが過ぎて

気づけば遠い、君の背中

もしあの時、素直になれたなら

違う未来が、そこにあっただろうか

後悔の雨が、心に降り続く

伝えられなかった言葉たちが、痛い

今も胸の奥で、小さく疼く言葉

届くはずのない、君へのメッセージ

季節は巡り、景色は変わっても

あの日の想いは、色褪せずにいる


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