幾ばくの夢を、私は見てきただろう。 幼き日の輝きは、もう遠い昔。 現実は、生ぬるい湯につかるごとく、 虚無へと私を沈めてゆく。
青春の輝きは、泡沫のごとく消え、 愛した人の面影すら、もう朧げ。 残るのは、ただ、空虚な心と、 意味のない日々を繰り返すだけの、 無力な私。
ああ、人生とは、何という儚きものか。 まるで、朝露が太陽に照らされて消えるように、 私という存在も、いつかこの世から消え去るだろう。 それでも、人はなぜ、明日を夢見るのだろう。
虚しいと知りながらも、私は今日も生きる。 それは何故か。 それは、多分、何かを期待しているからだろう。 永遠の安らぎを、あるいは、 もう一つの夢を。