新しい嘘


白昼夢の泡が弾ける音 それは、いつか叶うかもしれない願いの音

子どもの頃は、嘘も本当も曖昧だった 「大きくなったら宇宙飛行士になるんだ」 そんな、どこまでも青い空を指差す言葉は 大人になるにつれて、どこか霞んでいった

でも、大人になった今も、嘘をつく 「大丈夫だよ」と、弱さを隠す時 「忙しいから」と、会いたい気持ちを押し殺す時

嘘は、心の奥底に隠された、もう一つの自分 本当の自分を見せるのが怖いから、人は嘘をつくのかもしれない

でも、嘘を重ねる度に、本当の自分はどこへ行くのだろう 偽りの仮面の下に、本当の私はまだ生きているのだろうか

いつか、すべての嘘から解放されたい ありのままの自分でいたい そんな願いを込めて、私は今日もまた、新しい嘘をつく



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